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 第7回大会のご報告

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言語活動研究を生かす話し言葉の授業 説明・説得
 今回のワークショップは,「話し言葉」の授業づくりについてです。私たちは,ともすれば文字言語の力こそ言葉の力だと考えてはいないだろうか,という問題意識を踏まえ,企画してくださいました。主に,発声,対話の基礎指導から,説明・説得の言語活動研究について,ご指導くださいました。

ワークショップの流れを紹介します。
アイスブレイク 自己紹介ゲーム  
アイスブレイク 自己紹介ゲーム
 グループに分かれて,アイスブレイクを行い,教室を温めます。参加者それぞれが,ワークショップネーム(WSネーム)を決め,自己紹介。ただの自己紹介ではありません。初めの人が,本名,WSネーム,好きなもの,得意なものを自己紹介すると,その隣の人が,前の人の自己紹介を受け,自分の自己紹介をしていきます。
 「日生まれで……が好きな『WSネーム』さんの隣の『本名』です。今日は『WSネーム』と呼んでください。私は……が好きです。」次の人はさらに,前の二人の自己紹介を受けて,自己紹介。このように,自己紹介を重ねていくアイスブレイクです。
話し言葉の基礎指導@(発声)  
話し言葉の基礎指導@(発声)
 本題の初めに,話し言葉の基礎として,声の出し方の指導についてお話しくださいました。まずは,姿勢の確認です。緊張した姿勢でなく,椅子に浅く腰掛け,足を少し開いてリラックスした姿勢で声を出します。また,声を漫然と出すのではなく,「塊として届ける」ことを意識することが大切だというご指導がありました。
 「声の塊を私にぶつけるくらいに。」と宗我部先生がおっしゃると,ご参加の先生方の大きな声が響き,早くも盛り上がりました。
話し言葉の基礎指導A(対話)  
話し言葉の基礎指導A(対話)
 続いて,対話が「共同作業」であることを実感する活動です。
 ペアを作り,聞き手は,わざと話を聞く気のない態度を取ります。眠り込む人,そっぽを向く人,本を読み出す人,お芝居とはいえ,そんな相手に話していると,話す内容も支離滅裂に。聞く気のない態度を取る相手に話すことの難しさを実感します。次は反対に,聞き上手になってみます。相槌を打つ,質問を挟む,笑顔で目を見る,そんな相手とは,会話が弾みます。
 伝わらないのは,話し手の話し方が悪いからという考え方を改め,双方向のコミュニケーションの大切さに気づかされました。

言語活動「説明」を考える  
言語活動「説明」を考える
 次は,宗我部先生が中学二年生を対象に行っているご実践に,ご参加の先生方で取り組みました。
 インフルエンザを話し言葉で「説明する」活動です。伝える相手は,次の二人の小学生という想定でした。なお,インフルエンザの情報は事前に15項目程度提示しておきます。
「ふせぐ君」インフルエンザにまだかかっていない子。
「なおこさん」インフルエンザにかかって一週間寝込んでしまった子。
 上の二人の相手に,それぞれどのような情報を選択し,どんな工夫をして説明すればよいか,グループで話し合い,全体に報告していただきました。
まとめ  
まとめ
 「説明」という言語活動は,相手の問いを想定してそれに答える活動であり,また,単に説明の内容を理解してもらうことが目的ではなく,説明した内容を相手が理解したうえで実行したり,実践したりできるようにすることが目的だとお話しくださいました。
 こうした,相手意識,目的意識を必要とする言語活動である「説明する」は,さまざまな言語活動のベースとなるもので,全教科でこの言語活動に取り組めば,子供たちの力がぐんと伸びるのではないか,という展望をお示しくださいました。
 「話し言葉」ということで,発声から入った今回のワークショップは例年にも増して,活発な時間となりました。
【講師の先生のひとこと】
宗我部義則先生  
宗我部義則先生
 今回は,「言語活動研究を生かす話し言葉の授業説明・説得」というテーマで授業づくりの工夫を取り上げました。言語活動を通して学ぶ授業ということが言われますが,「言語活動」あるいは「単元を貫く言語活動」をどう考えるとよいか,また実は「言語活動研究」と呼ぶべきステップが大切になること,などに触れつつ,「説明する」という言語活動例を取り上げながら実際の授業を作っていくうえでのポイントを考えました。