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 第5回大会のご報告

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教材研究で勝負する文学の授業
 ワークショップFでは,「音読・朗読」を切り口にして, 来年度から使われる新教材「星の花が降るころに」の教材研究を行いました。教材の「朗読台本」を作りながら,教材を読み込み,言語活動を通して学ぶ授業作りを体験しました。

ワークショップの流れを紹介します。
「あいうえお体操」でアイスブレイク  
「あいうえお体操」でアイスブレイク
 今回のワークショップでは「音読・朗読」を取り上げます。そこで,アイスブレイクも発声の練習「あいうえお体操」から。
 「あいうえお体操」では,さまざまな感情を込めて,「あ」「い」「う」「え」「お」のそれぞれの音を発声していきます。「○○なときの『あ』」「○○なときの『え』」……。たった一つの音でも,込める感情や発声の方法,表情などによって,印象が様変わりすることを改めて実感しました。
 声を出して,心と体がほぐれたところで,グループに分かれ自己紹介。活気あふれる雰囲気の中,ワークショップが始まりました。
「活用」とは?「言語活動を通して学ぶ」とは?  
「活用」とは?「言語活動を通して学ぶ」とは?
 先生は,新しい学習指導要領にもとづく授業作りのキーワードとして「活用」と「言語活動」を挙げられました。では,活用する力を育てる授業を作る鍵とは何なのでしょうか。
 先生は,「指導事項」と「言語活動」をもう一度見直して,教材研究に生かすことを提案されました。「この指導事項をこんな言語活動で学ぶから,着目させたいポイントはここだな」など,具体的な事例を挙げながら,教材研究の深め方について考えていきました。
音読・朗読を例にとると  
音読・朗読を例にとると
 さて,ここからは具体的に「音読・朗読」を例にとって進んでいきます。実際にさまざまな文章を,工夫しながら声に出して読んでみます。みんなで歩きながら音読もしました。
長年教室で扱ってきた教材も,音読してみることで,先生の間での解釈の違いが浮き彫りになります。
 黙読では何となくわかった気になる文章も,声に出して読むことでわからないところや新しい解釈に気づきます。音読は教師自身の教材研究を深めることにもつながるのです。
「星の花が降るころに」を台本にしてみよう  
「星の花が降るころに」を台本にしてみよう
 いよいよメインのワークです。グループに分かれ,新教材「星の花が降るころに」を朗読台本にしてみます。
 初めて読む教材。心情や情景を,わいわいと議論しながら,台本に起こしていきます。「こんな台詞を付け加えてもいいのでは。」「ト書きに書いておこう。」「ナレーターは」……。どの先生も登場人物になりきって,具体的な場面や情景へと想像を広げています。
 いつしか,各グループで自然と朗読劇が始まり,教室が作品の世界に包まれました。
台本にして気づいたことは  
台本にして気づいたことは
 最後に,ワークショップを振り返ります。
「読み方に根拠をもたせるのが大事」「一度みんなで通読して,作品の世界に馴染んでからのほうがいい」など,現場の実態に即した意見が寄せられました。
 宗我部先生からは,「通読の中で,朗読のときに注目させたいところに目を留めさせておく。」「作品の中で朗読を工夫するポイントを共通化しておくと評価につなげやすい」といったアドバイスがありました。
 授業化の方法が学べたのはもちろん,音読・朗読で教室は大いに活気づくということを実感したワークショップでした。
【講師の先生のひとこと】
宗我部義則先生  
宗我部義則先生
 「言語活動の重視」がキーワードの一つになっています。今回のワークショップでは,音読・朗読という言語活動を通して,読む力を育てる授業……という視点から,授業作りの発想や,効果的に言語活動を展開する視点からの教材研究や,声の指導のあり方をいっしょに考えました。
 実際に声を出しながら学び合うワークを楽しみつつ,朗読劇の台本化を通して,主体的な読みを引き出す授業について,参加者からも「こうしたら」「この辺がポイント」などの意見が出され,まさに体験をとおしての気づきに学び合う時間でした。私自身も先生方に学ぶことの多かったワークでした。