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 第3回大会のご報告

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ワークショップD/言語感覚を豊かにする詩の創作指導
新しい学習指導要領では,言語活動の重視があげられ,3年生以上で詩を書くという言語活動例があげられています。では,どのような要素をみたせば,詩の創作指導が行われたといえるのでしょうか。ワークショップDでは,前半は講義,後半は実際に創作を行い,この問題を考えていきました。講師の藤原先生は,詩人としての顔もお持ちで,第59回H氏賞を受賞されています。

ワークショップの流れを紹介します。
はじめに  
はじめに
「子どもの言語の畑は耕さなければ,日常の決まった言葉しか生み出せない固い畑のまま。いろいろな手立てを講じ,耕していくと,子どもたちはさまざまな言葉を生み出す。」
藤原先生は,まずこのように語られ,授業に臨むときは,「くわを持って畑に出る農夫のつもりで。」とその心構えを話してくださいました。
講義 詩を系統的に指導する  
講義 詩を系統的に指導する
詩は感性や感覚のものとしてとらえられがちですが,藤原先生は語彙力・発想力を育てる言語活動として,詩の創作を系統立てて指導することを提言されました。その具体的な方法として,オノマトペや韻律,比喩などの修辞法を発達段階(学年)に応じて指導するというご実践を紹介されました。
詩を追究されている藤原先生だからこその分析とご実践に,参加の先生方は,熱心に聴き入りました。また,子どもたちの作品も紹介され,和やかな雰囲気に包まれました。
ワークショップ @絵を選ぶ  
ワークショップ @絵を選ぶ
ワークショップでは,絵画を題材にして詩を創作しました。「芸術作品の鑑賞と詩の創作を組み合わせることによって,子どもは非日常の言葉を扱えるようになる。」というお話がありました。まず,以下の5点の絵画の中から各人が気になる1点を選びました。
パウル・クレー
  「セネシオ」
  「黄色い鳥のいる風景」
アンリ・ルソー
  「眠れるジプシー女」
石田徹也
  「飛べなくなった人」
  「燃料補給のような食事」
A詩を作る  
A詩を作る
絵画を選んだら,藤原先生が用意されたワークシートに沿って,@絵に描かれているものを書き出し,A思ったことや考えたことを書き留め,そのうえで,B詩を作りました。子どもたちの詩に触発されたのでしょうか,参加の先生方も,じっと絵に見入り,創作に没頭されていました。
Bグループに分かれて交流する  
Bグループに分かれて交流する
次に,選んだ絵画が同じ者どうしでグループを作り,互いの詩を発表し,話し合いました。感じ方の違いや,意外な表現に驚きの声が上がったり,考え込んだり,どのグループもた いへん盛り上がりました。
C代表者による作品発表

 
C代表者による作品発表
最後に,グループの中から一人代表者を決めて,全員の前で朗読しました。勇ましいもの,ロマンチックなもの,ユーモアのきいたものなど個性豊かな作品が発表されました。静かに始まったワークショップDですが,詩を創作し,交流することでぐっと親密な空気になりました。
【講師の先生から一言】
藤原悦子先生  
藤原悦子先生
クレー,ルソー,石田徹也。絵画の世界を想像し,言葉に書き換えることで,参加していただいた皆様には,新たなご自分の気持ち,言葉に出会う体験をしていただいたのではないかと思います。皆様が活発に交流なさる様子を拝見して,この試みが,詩の創作活動のひとつとして現場に取り入れられるとうれしいなと思いました。詩を書くことが,もっと気軽に日々の活動に溶け込んで,子どもたちの言語生活を豊かにできたら素敵ですね。
私も,これからもがんばりたいと思います。ありがとうございました。