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 第3回大会のご報告

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ワークショップB/小学校古典の音読・暗唱活動〜提示型デジタル教材等を活用して〜
小学校で,古典をどのように扱えばよいか――それを考えるとき,デジタル教材は強い味方となります。提示型デジタル教材「わくわく古典教室」を活用した模擬授業と実践紹介からイメージをつかみ,実際にデジタル教材に触れ,グループで話し合い,授業の中での生かし方について焦点を当てながら,小学校での古典の指導について考えました。

ワークショップの流れを紹介します。
「1+1=3」になる使い方を  
「1+1=3」になる使い方を
「『わくわく古典教室』を使ったことがない方,ちょっと手を挙げてみていただけますか。」ほとんどの参加者の方が手を挙げるなか,ワークショップは始まりました。デジタル教材を活用した授業場面を考えるにあたって,まずは,中川先生から,デジタル教材のもたらす学習効果や活用の意図についての説明がありました。デジタル教材の特徴をしっかりつかんで,従来の教具と組み合わせて使うことで,「1+1=3」のような効果が生まれるというお話に,うなずく参加者の方々の姿が見られました。
模擬授業――「春暁」う  
模擬授業――「春暁」
授業のイメージを共有するための,青山先生による「春暁」の授業の時間です。青山先生がまず取り出したのは,大きな文字で「春眠不覚暁」と書かれた紙。これを使って,この漢字のまとまりをどう読むか,どういう意味なのかを予想させるためです。その後,「わくわく古典教室」を使って「覆水不返盆」の書き下し文を提示することで,読み方の規則性や漢字のもつ意味に気づかせます。漢字の意味をヒントにして,詩の内容の大体に迫り,音読へとつなげる――黒板と電子黒板を組み合わせながらの授業が展開されました。
アナログも併用  
アナログも併用
デジタル教材を生かした古典の授業のイメージがもてたら,今度は,多様な活用場面にふれます。小瀬村先生の実践紹介から,「わくわく古典教室」の活用アイデア,古典の授業のヒントを学んでいきました。ねらいに応じて,デジタル教材とアナログ教材を併用したり使い分けたりすることがポイントとなります。いくつもの実践紹介を楽しみながら,メモをとる参加者の方々の姿がありました。
こんな使い方もできるんだ  
こんな使い方もできるんだ
グループワークが始まります。5〜6人のグループになって,「わくわく古典教室」を操作しながら,どんな生かし方ができるか,どんな授業が考えられるか,意見を出し合います。「へえ。こんな使い方もできるんだ。」「おもしろくて,ついいろいろ試してみたくなっちゃうね。」といった声があちこちから聞こえてきました。3人の講師の先生方は教室内を巡り,グループごとに,適宜,アドバイスをしていきます。まだまだ話し足りないところで時間終了。いよいよ発表です。
古典の授業は楽しい  
古典の授業は楽しい
グループごとに,話し合って考えた授業場面を発表します。与えられた時間は3分間。「わくわく古典教室」を実際に操作し,画面を見せながらの発表です。発表者の方々の手つきは慣れたもの。授業での生かし方を考えるとともに,操作のコツもすっかりつかんでしまったようです。オリジナルの絵かき歌を作る,唱歌で五七五のリズムを味わって短歌・俳句につなげる,回文の問題を使って言葉遊びをするなど,バリエーション豊かな楽しい提案が次々に飛び出しました。
じっくりつき合っていこう  
じっくりつき合っていこう
まとめに代えて,3人の講師の先生方から,ひと言ずつお話がありました。どの先生の言葉からも,古典の授業におけるICTの可能性や,肩の力を抜き,長い時間をかけてICTとつき合っていってほしいというメッセージが伝わってきました。120分という限られた時間の中で,積極的に活動し楽しむ参加者の方々の姿が印象的なワークショップとなりました。
【講師の先生から一言】
中川一史先生  
中川一史先生
本ワークショップでは,古典の学習に電子黒板やソフトウェアなどのICTをどのように活用すればよいのかについて,具体的なイメージをもっていただくことを目ざしました。 青山先生,小瀬村先生の事例や明確なポイントの提示により,「わたしだったら〜しよう」という見通しをもってお帰りいただけたのではないかと思っています。ぜひこれをきっかけに,校内のICTを国語の学習で活用いただければ幸いです。
青山由紀先生  
青山由紀先生
参加者の方々が積極的にデジタル教材に触って授業を作ってくださっていたのが印象的です。どの発表も,デジタル教材の特性を生かしつつも,それだけでなく,どんな言語文化に親しませるか,どんな言葉の力を身につけさせるかを大前提としたものだったことに驚きと喜びを感じました。
小瀬村良美先生  
小瀬村良美先生
デジタル教材の音声・映像・機能は子どもたちに古典の世界を広げました。ICT環境が十分でなくても活用実践を楽しんだ報告を共感的に聞いていただき,嬉しくなりました。皆様のアイディア溢れる仮想授業に私も明日からの実践意欲を刺激されました。