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 第3回大会のご報告

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思考力を育む言語活動 〜「読む」「聞く」「話す」「書く」をつなげた授業展開 〜
「論理のことば」をキーワードに,プレゼンテーションやレポートなどを作成する課題を通して「読む」「聞く」「話す」「書く」をつなげた授業を体験。思考力を育てる国語科の授業について考えました。

ワークショップの流れを紹介します。
イントロ(1) 「論理のことば」,「感性のことば」  
イントロ(1) 「論理のことば」,「感性のことば」
塩谷先生から「冬」という言葉を自分なりに説明するという課題が投げかけられました。各班から「秋の次に来る季節」や「音を吸い込む雪のイメージ」などの意見が出たところで,塩谷先生はこれらを一般的な事実をもとにした「論理のことば」と自分のイメージをもとにした「感性のことば」とに分類します。その上で,国語科はこれら両方をカバーする教科なのだという説明がありました。
イントロ(2) 国語科の課題を分類する ※画面をクリックすると別ウインドウがひらきます。

 
イントロ(2) 国語科の課題を分類する
続く課題は,レポートや詩といった国語科で扱う活動を,説明文のグループと物語文のグループとに分類することです。参加の先生方はプレゼンの画面を見ながら,「詩は右。報告文は左。」とテンポ良く答えていきます。
塩谷先生は,「国語科の活動はすべて説明文のグループと物語文のグループに分けられ,教師はそれを意識しながら授業を行うことが大切である。」と指摘しました。
作業(1) 思考するってどういうこと?  
作業(1) 思考するってどういうこと?
ここで一旦視点を変えて,ワークショップのテーマにある「思考力を育てる」とはどういうことかを考えます。
「子どもが思考しているのはどのようなときか。」 塩谷先生からの問いかけに,「比較する」「調べる」など,参加の先生方は思いついた言葉を付箋紙に書いてどんどん画用紙に貼っていきます。
この活動のねらいは,「比較してみよう」「調べてみよう」と噛み砕いて表現することの重要性を体験することです。具体的に投げかけることで思考力を的確に育てることができます。
さあ,イントロはここまで。いよいよ,説明文グループ,つまり,「論理のことば」に焦点を当てたワークショップが始まります。
作業(2) 模擬授業 自分の仕事を紹介! ※画面をクリックすると別ウインドウがひらきます。
 
作業(2) 模擬授業 自分の仕事を紹介!
参加の先生方が生徒になって授業を受けます。
まずは塩谷先生の仕事紹介を聞いて,「はじめ」「なか」「まとめ」「おまけ」という文章構成を学びます。次に3分で,仕事紹介の文案を作成し,最後に発表するという流れで授業が行われました。「話す」「聞く」「書く」「読む」が組み込まれた授業を実際に体験し,先生方も大きな収穫を得たようです。
ひとやすみ 実践事例の紹介  
ひとやすみ 実践事例の紹介
次に,「話す」「聞く」「書く」「読む」が組み込まれた実践事例について伺いました。自分が学習したことを友達にプレゼンする事例や,ミニレポートを制作する事例など塩谷先生の説得力あるご実践を前に,先生方も熱心にペンを走らせていました。
プレゼンやレポートなどの活動は一見別もののように見えますが,「論理のことば」というフィルターを通せばすべてはその延長線上にある。今日の盛りだくさんな作業を振り返りながら,すべての課題が終了しました。
最後に… 塩谷先生のブックトーク!  
最後に… 塩谷先生のブックトーク!
最後は,塩谷先生によるブックトークです。拍手の中,「考える」というテーマの図書を3冊(※)紹介していただきました。中には考える力があれば絶体絶命の時でも自分自身を救うことができる,と物語風に書かれているものもあり,子どもだけでなく大人も「考える」ことの多様さを発見することができそうです。

※「考える」というテーマの図書3冊
【1冊目】
・タイトル:考える練習をしよう
・著者:マリリン・バーンズ(著)
   マーサ・ウェストン(イラスト)
   左京久代(翻訳)
・発行:晶文社

【2冊目】
・タイトル:考える心のしくみ−カナリア学園の物語(心理学ジュニアライブラリ)
・著者:三宮真智子
・発行:北大路書房

【3冊目】
・タイトル:14歳の子を持つ親たちへ
・著者:内田樹,名越康文
・発行:新潮社
【講師の先生から一言】
塩谷京子先生  
塩谷京子先生
毛糸は毛糸玉から一本の糸の先を見つけないと,外に出すことはできません。頭の中にある考えや思いを外に出すときにも,同じ作業が必要となります。ワークショップAでは模擬授業を交えながら,糸の先の見つけ方や絡まないように引き出す方法などについて考えてみました。どの班でも話し合いが盛んに行われていたのですが,交流にあまり時間をとれなかったことが心残りです。
盛りだくさんの内容に,最後までおつき合いくださったこと,心から感謝いたします。ありがとうございました。