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 第1回大会のご報告 >> ワークショップC

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塩谷京子(静岡市立森下小学校)
 
ワークショップCでは,塩谷先生のプレゼンテーションをもとに,情報活用と読書,それを支える言葉の力を,発達段階に沿って育てていく方法を考えました。十年間に渡るご実践と,子どもの実像が浮かび上がる最新データに基づく先生のお話には,圧倒的な説得力がありました。
 
 
まずはウォーミング・アップ
なぜ今,読書が注目されているのか。――ワークショップは,その理由を分析するところから始まりました。付箋に書き出した理由を分類し,グループごとにキーワードを考えます。制限時間はわずか3分。
キーワードの発表は,代表者が教室の前で行いました。塩谷先生はうなずいたり,ときには混ぜっ返したりしながら,その都度フロアの先生方にも意見を求められます。最初は緊張気味だった教室の中に,活気ある一体感が生まれました。
   
読書・情報活用と言葉のかかわりを考えよう
続く設問は,「読書・情報活用と言葉にはどんな関係があるか。」グループ討議でほどよく温まった会場からは次々に意見が飛び出します。教室内を歩き回り,フリートーキングの形式で意見を集約された塩谷先生は,読書と情報活用が,「言葉を介して理解する」点で共通していることを指摘されました。
さらに,小・中学生の「言葉の発達段階」と「読書」の関係についてグラフを使った説明がありました。フロアの先生方も「読み聞かせが大事だとは思っていたけど,こんな意味があったのか」と納得の表情です。
   
「読書する子」を育てる方法を考えよう
塩谷先生はここで2種類のデータを示されました。小・中学生の読書傾向の推移と,「いつ本を読むか」というアンケートの結果です。朝読書の採用校が1700校増えた結果,小学生の1ヶ月の平均読書量はこの2年で2冊伸びました。学校で読む時間を作ることがいかに大切であるかがわかります。さらに,注目すべきは「寝る前の読書」。「家で読む子は読む習慣が定着する。読書をする子を育てるには『朝読』から『家読』に進めることが大切です。」説得力のあるご提案に,フロアの先生方も熱心にうなずかれています。
   
学校図書館にそろえたい,本の条件を考えよう
話はついに核心へ。「学校図書館にそろえたい本の条件」について考えます。「子どもが共感するのは『今』の作品。先生が好きな本を子どもが好きとは……?」塩谷先生の問いかけに会場からは「限らない。」という苦笑混じりのお返事が。塩谷先生は,発達段階上,特に意識すべき小1とYA年齢,さらにその間の3段階について,指導のポイントとジャンルや難易度による選書の基準を示されました。明日から生かせる具体的な改善策の提示に,メモを取る先生方の手にも熱がこもります。
   
調べ学習に必要な,情報活用スキルについて学ぼう
話はがらりと変わって情報活用。先生方の悩みの種・調べ学習がテーマです。「ただ『調べなさい』では子どもたちも困ってしまう。系統的に情報活用スキルを教えていくことが必要です。」塩谷先生は,「百科事典の使い方」や最も支援の難しい「テーマの作り方」などを例に,発達段階に沿った情報活用スキルの身につけ方を解説されました。実践に基づく具体的な段階の提示に,会場の先生方も納得の笑顔です。明日から使える指導の切り口満載の内容に,大満足の90分となりました。